Googleフォームで1人1回だけ回答に制限する方法|重複防止の設定手順と注意点

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アンケートやイベントの申込フォームをGoogleフォームで作ったものの、「同じ人が何度も回答してしまう」「定員がすぐ埋まってしまう」といったトラブルに悩んだことはありませんか?

Googleフォームは手軽に使える一方で、設定を変えないと誰でも何度でも回答できてしまう仕組みです。
そのため、申込数や集計結果の正確性を保つには「重複回答を防ぐ」設定が欠かせません。

この記事でわかること
  • Googleフォームで重複回答を防ぐ理由
  • メールアドレスを使った制限方法
  • Googleアカウントを持っていない人への対処法

Googleフォームで重複回答を防ぐ必要性とは?

Googleフォームは誰でも簡単にアンケートや申込フォームを作れる便利なツールですが、設定によっては同じ人が何度でも回答できてしまうことがあります。

たとえば以下のようなケースでは、重複回答が問題になりやすいです。

  • イベントや講座の定員管理をしているフォーム
  • 一人一票にしたい人気投票やアンケート
  • 応募数に応じて抽選や特典を付けるフォーム
  • 集計結果を正確に分析したいアンケート

このようなフォームでは、1人が複数回回答してしまうと

  • 定員がすぐ埋まってしまう
  • 集計データが偏る
  • 公平性が失われる

といったトラブルにつながる可能性があります。

特に、URLを知っていれば誰でもアクセスできるフォームの場合、別の端末やブラウザを使えば同じ人が何度も回答できてしまうこともあります。

そのため、Googleフォームでは、「メールアドレスを収集して1回の回答に制限する」という設定を使って、同一ユーザーによる重複回答を防ぐのが効果的です。
その具体的な設定方法を紹介します。

Googleフォームで「1人1回だけ回答」に制限する方法

Googleフォームでは、設定を変更するだけで1人1回までの回答に制限することができます。
具体的には「メールアドレスを収集する」と「1回の回答に制限」をオンにするだけでOKです。
以下の手順で設定してみましょう。

以下の手順はGoogleアカウントでのログインが必要になります

この設定を有効にすると、回答者がGoogleアカウントにログインしていないと回答できなくなります。
そのため、学校や社内アンケートなど、回答者が全員Googleアカウントを持っている場合に最適です。

一方で、誰でも気軽に回答してほしいアンケートでは不便になることもあります。
その場合は、次章で紹介する「Googleアカウントを持っていない人への対処法」を参考にしてください。

手順①:フォームの設定を開く

フォームの設定を開く
  1. Googleフォームの上にある設定をクリックします。
  2. 「設定」メニューが開いたら、メニューから「回答」を選びます。

手順②:「メールアドレスを収集する」を確認済みにする

「メールアドレスを収集する」をオンにする

「回答」設定内にある、[メールアドレスを収集する]「確認済み」にします。
この設定をオンにすると、回答者がフォームを送信する際に、Googleアカウントのメールアドレスが自動的に記録されます。

手順③:「回答を1回に制限」を有効にする

回答を1回に制限

同じ「回答」設定の中にある[回答を1回に制限する] をオンにしましょう。

これで、同じGoogleアカウントで2回目の回答をしようとすると、「このフォームにはすでに回答済みです」というメッセージが表示され、再度回答できなくなります。

手順④:設定を保存して動作を確認する

設定が終わったら、右上の「保存」をクリックしてフォームを閉じます。

実際にフォームをプレビュー(右上の目のアイコン)で開き、一度送信してから再度アクセスしてみましょう。
同じGoogleアカウントであれば、「すでに回答しています」と表示され、再入力ができないはずです。

Googleアカウントを持っていない人への対処法

「1人1回だけ回答」の設定は便利ですが、この方法を使うとGoogleアカウントでのログインが必須になります。

そのため、企業の外部アンケートや、誰でも参加できるイベントフォームでは「アカウントを持っていない人が回答できない」という問題が起きることがあります。

ここでは、Googleアカウントを持っていない人にも対応できる3つの代替方法を紹介します。

方法①:スプレッドシートで重複を検出する

Googleフォームの回答は自動でスプレッドシートに記録されるため、「同じメールアドレス」や「同じ名前」が複数回送信されていないかをチェックすることで、あとから重複を見つけることができます。

手順の例
  1. フォームの「回答」タブで、スプレッドシートを作成
  2. 「データ」メニュー → 「重複を削除」機能を使用
  3. または、条件付き書式で同じ値があるセルを色分け表示

この方法なら、回答時の制限はかけずに、集計後に重複を整理できます。

方法②:フォーム内でメールアドレスを入力してもらう

フォームの質問に「メールアドレスを入力してください」と設けるのも有効です。
この場合、Googleの「メールアドレス収集」設定は使わず、通常の質問として追加します。

スプレッドシート上で同じメールアドレスを複数検出したら、重複とみなして削除する、といった対応ができます。

ポイント
  • メールアドレスの誤入力を防ぐために「記述式+検証機能(@を含む)」を使う
  • 匿名性を保ちたい場合は、別の識別IDを入力してもらう方法もあり

方法③:フォームを分ける・回答URLを個別配布する

少人数のイベントや申込管理の場合、あえてフォームを複数に分けてURLを個別に送るのも一つの方法です。

たとえば、

  • 日程A・B・Cごとにフォームを分ける
  • 参加者ごとに異なるフォームURLをメールで配布

このようにすれば、1人が複数回申し込むリスクを減らせます。

補足:完全な「重複防止」は難しい

Googleフォーム単体では、アカウントなしで完全に重複を防ぐ方法は存在しません。
別の端末・ブラウザを使えば、同じ人が再回答できてしまうからです。

ただし、

  • フォーム内容を丁寧に設計する
  • 注意書きを入れる(例:「1人1回のみ回答をお願いします」)
  • 集計後に重複を整理する

といった工夫で、実用上ほとんどのトラブルは防げます。

それでも重複回答が起きるときの確認ポイント

「1人1回だけ回答に制限」を設定したのに、なぜか同じ人が何度も回答できてしまう…という声も少なくありません。
ここでは、そんなときに見直すべき3つのチェックポイントを紹介します。

1. 匿名モードや別ブラウザから回答されていないか

Googleフォームの「1回の回答制限」は、同じGoogleアカウントでログインしている状態でのみ有効です。

そのため、

  • Chromeのシークレットウィンドウ(匿名モード)
  • SafariやEdgeなど別のブラウザ
  • スマホやタブレットなど別の端末

からアクセスされると、別のユーザーとして扱われ、再回答できてしまいます。

💡 対策:フォームの冒頭に「※Googleアカウントでログインして回答してください」と明記しておくと効果的です。

2. 「1回の回答に制限」がオフになっている・設定ミス

意外と多いのが、設定の保存忘れです。
「メールアドレスを収集する」だけオンにして「1 回の回答に制限する」をオンにしていない場合、制限はかかりません。

もう一度、以下を確認しましょう。

  1. フォーム右上の歯車アイコンをクリック
  2. 「回答」タブを選択
  3. 「メールアドレスを収集する」「1回の回答に制限」の両方がオンになっているか確認

3. フォームをコピー・再利用した際に設定がリセットされている

既存フォームをコピーして新しいフォームを作った場合、設定項目が初期化されることがあります。特に「回答制限」や「メールアドレス収集」などのチェック項目は、コピー後にもう一度設定を見直すようにしましょう。

💡 対策

  • コピー後は必ず「プレビュー」で確認する
  • 設定メニューの「回答」タブを再チェックする

それでも原因が分からない場合は?

Googleフォームの仕様変更や、一時的なバグが原因のこともあります。
その場合は、次のような手順を試すのがおすすめです。

  • フォームを新しく作り直す(設定を一から確認)
  • 別のGoogleアカウントでテスト回答を試す
  • スプレッドシート連携を確認し、重複検知を併用する

まとめ|目的に合った重複防止を選ぼう

Googleフォームで重複回答を防ぐには、「誰に回答してもらうか(Googleアカウントの有無)」で設定を使い分けることが大切です。

目的おすすめの方法
社内・学校などGoogleアカウントがある場合メールアドレス収集+1回の回答に制限
一般向け・誰でも回答OKの場合メールアドレス入力+スプレッドシートで重複確認
少人数・特定メンバーのみの場合個別URLを配布して管理

フォームの目的に合わせて設定を調整すれば、トラブルを最小限にしつつ、正確で安心なデータを集めることができます。

この記事を書いた人
管理人

2012年にWebデザインの勉強を始め、2013年より制作会社に勤務。
これまでに500件以上のWebサイト制作・運用に携わってきました。
現在も制作会社に勤務しながら、Webデザインスクールのトレーナーとしても後進の育成に取り組んでいます。
WordPressやデザインの実践的なノウハウを、初心者にもわかりやすく発信できるよう試行錯誤しています。

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