WordPressサイトアドレス変更後に表示されない原因と対処法

WordPress

WordPressのサイトアドレス変更で表示されない原因

WordPressでは、「一般設定」からサイトのURL(WordPress アドレスとサイトアドレス)を変更できます。
しかし、ここで誤ったURLを入力してしまうと、管理画面にもサイトにもアクセスできなくなり、画面が真っ白になる(=ホワイトアウト)というトラブルが発生します。

この「画面が真っ白」という状態は、エラーメッセージも表示されないため、何が起きているのか分かりにくいので、初心者にとっては頭も真っ白になってしまう不安な状況です。

一般設定でのURL誤入力が主な原因

WordPressの管理画面の「設定」→「一般」にある以下の2つの項目を誤って変更すると、サイト全体にアクセスできなくなることがあります。

WordPressの「一般設定」サイトのURL(WordPress アドレスとサイトアドレス)
一般設定
  • WordPress アドレス(URL)
  • サイトアドレス(URL)

ドメインのスペルミスやよくあるのがSSL化の際に「http://」→「https://」の切り替えを誤って設定してしまうと、WordPressが正しくファイルにアクセスできず、画面が真っ白になるといった現象が発生してしまいます。

なぜエラーが表示されない?

このような状況だと、サーバー側では致命的なPHPエラーが発生していないため、WordPressは「何も表示しない状態」で停止してしまいます。
表示されるべきCSSやJavaScriptも読み込めず、まったく何もない白いページになるのです。

なぜURLの変更でアクセス不能になるの?

WordPressは内部的に、URLを使って管理画面やテーマファイルなどの場所を判断しています。
そのため、誤ったURLを設定してしまうと、WordPressが正しい場所にファイルを探しに行けず、読み込みが失敗してしまうのです。

以下のようなケースに注意しましょう!
  • サイトをSSL化する際、URLを「http → https」に変更したが、SSL証明書の設定が未完了だった
  • サイトのURLを別ドメインに変えたが、まだDNSが切り替わっていなかった
  • ローカル環境から本番環境に移した際に、URLの設定を忘れていた

一時的なトラブルだと放っておくと重大な問題につながる

このような状況は、一時的なものに思えるかもしれませんが、適切に対処しないとSEO的にも悪影響を及ぼします。
また、誤った対応でファイルを壊してしまうと、復旧がより困難になります。

次に、管理画面にアクセスできなくなった場合の具体的な復旧方法を、コード付きで解説していきます。

管理画面に入れないときの対処法

WordPressのURL設定を誤ってしまい、管理画面にもアクセスできなくなった場合、通常の操作では修正できません。
ですが、以下のいずれかの方法で、外部からURL設定を一時的に上書き・修正することで復旧可能です。

ここでは、初心者の方でも比較的実行しやすい3つの方法をご紹介します。

wp-config.phpでサイトURLを直接指定する方法

WordPressのルートフォルダにある「wp-config.php」ファイルに、以下の2行を追加することで、URLを強制的に上書きできます。
(サーバーのファイルマネージャーやFTPソフトで編集します)

define('WP_HOME', 'https://example.com');
define('WP_SITEURL', 'https://example.com');
  • example.com はあなたの正しいサイトURLに置き換えてください
  • この設定は一時的な上書きなので、元の一般設定の内容は変更されません

保存後、ブラウザでサイトや管理画面にアクセスしてみましょう。
表示されたらアドレスを正しいURLに直しましょう。

functions.phpを使ってURLを一時的に上書きする方法

テーマフォルダの中にあるfunctions.phpに、以下のコードを追加してURLを上書きすることもできます。

update_option('siteurl', 'https://example.com');
update_option('home', 'https://example.com');
注意点

このコードは一度読み込まれるとデータベースを書き換えてしまうため、表示が戻ったらすぐに削除してください
この方法は、テーマの functions.php にアクセスできる状態(FTPなど)でのみ有効です。

phpMyAdmin(データベース)でURLを修正する方法

より直接的に修正したい場合は、phpMyAdminなどを使ってデータベースを編集する方法があります。
データベースのログイン方法は以下の記事をご覧ください。

  1. サーバーの管理画面から「phpMyAdmin」にアクセス
  2. 該当サイトのデータベースを選択
  3. wp_optionsテーブルを開く
  4. siteurlhomeの値を修正(option_name列で検索できます)
phpMyAdminからwp_optionsを変更
  • siteurlhttps://example.com
  • homehttps://example.com

保存して変更が反映されたら、管理画面にアクセスできるようになります。

どの方法を選ぶべき?

  • FTPが使える場合:wp-config.php または functions.php
  • データベースにアクセス可能な場合:phpMyAdmin
  • 急ぎで復旧したい場合:wp-config.phpで上書きが簡単かつ安全
注意

上記の方法を試す前に、可能であればバックアップを取ることをおすすめします。
設定ミスがさらに大きなトラブルにつながることを防げます。

どうしても復旧できないときのバックアップ復元方法

もし、いくつかの方法を試しても元に戻らない場合は、バックアップからの復元を検討しましょう。

復元の手順(例:レンタルサーバーを利用している場合)
  1. レンタルサーバーの管理画面にログイン
  2. 「バックアップ」または「復元」メニューを探す
  3. URL設定を変更する前の日付を選択し、復元を実行

バックアップを復元すると、最新の投稿・設定などが失われる可能性があるため、慎重に行ってください。

復旧後の確認事項

サイトアドレス変更後に表示トラブルを解決できたら、必ずいくつかのポイントを確認しましょう。
特にURLの書き換えやキャッシュの影響など、細かい部分で不具合が残っている場合があります。

サイト全体の動作確認

復旧後は、トップページだけでなく以下のページも開いて表示崩れやエラーが出ていないか確認してください。

  • 投稿記事ページ
  • 固定ページ(例:お問い合わせページなど)
  • カスタム投稿タイプ(使っている場合)
  • 404ページや検索結果ページ

また、ログイン・ログアウトの挙動や、コメント機能、検索機能などが正常に動作しているかもチェックしましょう。

内部リンクや画像の表示チェック

URLが変わったことで、リンク切れや画像の非表示が発生することがあります。

チェックポイント
  • 記事内のテキストリンクが正しいURLに置き換わっているか
  • 画像が正しく読み込まれているか(404エラーになっていないか)
  • カスタムHTMLやウィジェットに記述された古いURLが残っていないか

必要であれば「Better Search Replace」などのプラグインを使って、旧URLを新URLに一括置換しましょう。

SSL化の確認(HTTPSへの対応)

もし旧URLが「http」で、新URLが「https」に変わった場合は、SSL化に伴うリダイレクト設定やURL変更も確認が必要です。

  • サイト全体がHTTPSで表示されているか
  • ブラウザで「保護された通信」と表示されているか
  • 「検証」の「コンソール」でmixed content(httpとhttpsが混在)エラーが出ていないか

検索エンジン向け設定の見直し

アドレスが変更になる場合は、検索エンジン向け設定も見直しておきましょう。

  • GoogleアナリティクスのURLを変更
  • サーチコンソールに新しいURLでプロパティを登録
  • XMLサイトマップが正しく読み込まれているか
  • robots.txt の内容が正しいか

キャッシュとDNSの影響も考慮

最後に、以下の点も念のため確認しておきましょう。

  • ブラウザキャッシュを削除し、強制再読み込みして表示確認
  • サーバーのキャッシュ設定(特にレンタルサーバーの管理画面)
  • DNS設定が変更されている場合は、反映に最大72時間程度かかることもある

これらの確認作業を行うことで、「表示されない」「リンクが切れてる」などの再発を防ぐことができます。
せっかく復旧できたサイトを万全に保つためにも、チェックは丁寧に行いましょう!

サイトアドレス変更時の注意点

WordPressのURL設定ミスによって画面が真っ白になるトラブルは、誰でも一度は経験する可能性があるものです。
しかし、事前にいくつかの対策をしておけば、再発防止は十分に可能です。

URL変更時の事前チェックポイント

WordPressの「一般設定」でURLを変更する際は、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 入力したURLに 余分なスペースや誤字がないか
  • 「http」と「https」を 正しく切り替えているか
  • サイトのドメインやパスが サーバー設定と一致しているか
  • DNS設定が すでに反映されている状態かどうか

とくに「https化」をする場合は、SSL証明書が有効化されている状態でないと表示エラーの原因になります

URL変更を行う前に、サイトのバックアップを取っておくことも重要です。

バックアッププラグインを活用しよう

万が一に備えて、定期的にサイトのバックアップを取っておくことは必須です。
無料で使えるおすすめのバックアッププラグインは以下のとおりです。

  • UpdraftPlus:自動バックアップ・クラウド連携が可能
  • BackWPup:日本語対応で初心者にも使いやすい
  • All-in-One WP Migration:バックアップ&引っ越しも簡単

これらのプラグインを使えば、URL設定ミスだけでなく、テーマやプラグインの不具合にも備えられます。

焦らず、正しい手順で復旧しよう

WordPressのURL設定を間違えて、画面が真っ白になってしまうと、誰でも一瞬パニックになりますが、ですが、このトラブルは落ち着いて対処すれば、確実に復旧可能です。

最も大切なのは「慌てずに対処すること」

「もう無理かも…」と思っても、実際にはファイルやデータベースの編集で元の状態に戻す方法が必ずあります。
特に wp-config.php の上書きや functions.php に一時的にコードを追加する方法は、初心者の方にも実行しやすくおすすめです。

今後に活かせるトラブル経験に

今回のようなエラーをきっかけに、

  • サイトの構造や設定への理解が深まった
  • FTPやphpMyAdminに慣れることができた
  • バックアップの大切さを実感できた

という方も多くいます。トラブルを経験すること自体が、WordPressスキルの成長にもつながります

この記事が、同じように困っている方の「ひとすじの光」になればうれしいです。
今後もWordPressでのトラブルや操作に関するハウツーをわかりやすく解説していきますので、ぜひ他の記事もチェックしてみてください!

この記事を書いた人
管理人

2012年にWebデザインの勉強を始め、2013年より制作会社に勤務。
これまでに500件以上のWebサイト制作・運用に携わってきました。
現在も制作会社に勤務しながら、Webデザインスクールのトレーナーとしても後進の育成に取り組んでいます。
WordPressやデザインの実践的なノウハウを、初心者にもわかりやすく発信できるよう試行錯誤しています。

管理人をフォローする
WordPress
管理人をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました